オリカ:なんかさ、こうやってライナーと夜お話しするのも、当たり前になっちゃってるよね?
ライナー:そ、そういえばそうだな。 疲れてるんだから、早く寝たいか?
オリカ:ううん、そんなことないよ。 逆にライナーと話さないと、疲れが取れない感じだよ。
オリカ:っていうか、なんでだろ? なんだか今日は、その・・・ら、ライナーとずっと一緒にいたいなぁ、って思うの。
ライナー:・・・え?
オリカ:ん、どうしたの?
ライナー:いや、何でもないよ、何でもないって。
オリカ:そう?ん〜・・・なんだかあたしから逃げようとしてるみたいにも見えるような・・・。
ライナー:そんなことあるわけないだろ? 逃げるくらいなら、こうやって話してるわけないしな。
オリカ:そうなんだけど・・・なんだろ? なんか逃げられちゃうような、そんな感じがして・・・。
ライナー:はぁ・・・仕方ないな。 それじゃあ、もう少しオリカの側にいってやろうか?
オリカ:え・・・えぇっ!?
ライナー:現実世界でなら、縛られたりとかはしないだろうしな。
オリカ:し、縛る!?
ライナー:何か勘違いしてるようだから言っておくけど、俺にそんな趣味は無いからな!
オリカ:・・・そ、そうだよね。驚いた・・・ ライナー、突然変なこと言うんだもん。
ライナー:そりゃまあ・・・いや、なんでもない。 これ以上言うと、今度こそ変な誤解が生まれてきそうだからな。
オリカ:さっきの・・・もう少し、あたしの側に来て、お話ししてもらいたいな・・・。
ライナー:そういやオリカ、なんか具合悪いところとかそういうの、無いか?
オリカ:え?別になんとも無いけど、どうかしたの?
ライナー:あ、いやさ、こんな旅生活だから体調不良とか起こしてないかなって思っただけだよ。
オリカ:・・・ありがと。でも、あたしは全然平気だから大丈夫だよ。
ライナー:そ、そうか?それだったら良いんだけどさ。
オリカ:あたしも、いつかお店を持ってクレアお姉ちゃんみたいになりたいな。
オリカ:酒場はちょっと無理かな。あたし、お酒ってダメだから。
ライナー:何かやりたい店でもあるのか?
オリカ:え?あ、その・・・ま、まだ決まってないけど、やりたいなって思ってるんだ。
ライナー:へえ、何の店になるのか、今から少し楽しみだな。
オリカ:うん、でも、その時にあたしを手伝ってくれる人がいたらもっと嬉しいんだけどな・・・。
オリカ:自分の支えにもなってくれるような人が隣にいてくれたら、きっと、ずっと頑張れると思うしね・・・。
オリカ:なんだかあまり気にしてなかったけどさ、あたし、自分の部屋にライナーを入れたんだよね。
ライナー:え? あ、うん。上がらせてもらったな・・・。
オリカ:・・・ボロボロになってるけど、あそこ、あたしの部屋だからかな?
オリカ:あの部屋に男の人が入ったの、お父さん以外だとライナーが初めてだと思うよ?
ライナー:あ、そ・・・そうなんだ・・・。
オリカ:そう考えたら、なんだか恥ずかしくなってきちゃった・・・。
オリカ:あの天文台にあった望遠鏡、大きいよね。
ライナー:ああ、確かに。 でか過ぎるような気もするけどな。
オリカ:そうかな? でも、覗いてみたいって思わない?
ライナー:それは同感。 物凄い遠くの星まで見えるだろうしな。
オリカ:せっかく一緒にのんびり過ごしてきたのに、またしばらくは色々と慌ただしい生活になりそうだね。
ライナー:ああ・・・ごめんな、なんか、俺のせいで・・・。
オリカ:ううん、謝ることはないよ。
オリカ:あたしもずっと気になってたことだったしね。
オリカ:それに、後味悪いままでいるのって、あたしも嫌だったし…だから、今度こそ本当に全部終わりにしちゃおうね!
オリカ:それで、また平凡な生活に戻れたらいいな・・・。
ライナー:ああ。なんか少し落ち着かない気がしないでもないけどな。
ライナー:あんまり人と話したり、俺とも仕事以外で話したことって、確か無かったはずだから・・・。
オリカ:やっぱり?あたしも、なんだかあまり話さないような人に見えたから、ちょっと驚いたよ。
ライナー:(最初の頃のオリカと同じだ、とは言えないよなぁ・・・)
オリカ:ああ、そうだ。バブルパッションなんだけど、凄く動きやすくていいよ。
ライナー:そ、そうか?
オリカ:うん!もうね、これでもかってくらい動きやすいし、色々と自分捨てられたし、指差されて笑われたしね!
オリカ:まあ、あとでライナーには色々と責任を取ってもらうからよろしくね。
ライナー:せ、責任!?
オリカ:うん!万が一取れちゃった時とか、捕まった時とかのね。
オリカ:・・・もしあたしが捕まったら、真っ先にライナーの名前を出してあげるから、安心してね。
ライナー:(・・・お、怒ってるよな、やっぱり)
オリカ:せっかくこんな可愛い制服があるんだから、あたし、ライナーと学校に通ってみたかったな。
ライナー:俺と学校に?
オリカ:うん。とは言っても、勉強は苦手だから多分落ちこぼれだろうけどね。
ライナー:ああ、俺も勉強は苦手だからいつもサボッてるだろうけどな。
オリカ:お互い様だね。でも、なんだか想像してみると楽しそうじゃない?
オリカ:あたしが毎日お弁当作って、ライナーに食べてもらったり、とかさ・・・。
ライナー:・・・あ、あ〜・・・そりゃまあ、なんていうか ・・・うん、いいかもな・・・。