オリカ:アナライザって魔法のおかげで、色んなものの耐久力が見えるようになったんだ。
ライナー:へぇ、なんか結構便利そうだな、それ。
オリカ:う〜ん・・・でも、ちょっと怖いよ。
オリカ:ずっと発動しっぱなしだからね、街とかに入ると家の耐久力とかも見えちゃうの。
オリカ:あんな大きな家なのに、あれだけしか耐久力ないなんて・・・。
ライナー:・・・そ、それ、一体どこの家だ?
ライナー:クレアさんとは、結局何年ぐらいの付き合いになるんだ?
オリカ:そう聞かれると、ちょっと困るかも。だって、何年も離れていたわけだしね。
オリカ:よくあたしの面倒も見てくれたしね・・・。
ライナー:みたいだな。仲、良かったんだろ?
オリカ:ん・・・そう、かな?
オリカ:・・・ううん、そうだね、仲良かったよ。いつも一緒だったもん。
オリカ:プラティナをあちこち案内してくれて、ありがとうね。本当楽しかったよ。
ライナー:楽しんでもらえたんならこっちも安心だよ。
オリカ:うん。下の世界とは違って珍しいものとか、凄い建物がいっぱいだったしね。
ライナー:俺が初めて下の世界に降りたときと同じだな。 上の世界では見かけないような珍しいものばかりだったし。
ライナー:そのうち、オリカにも下の世界を案内してもらいたいな。
オリカ:あたし?でも、ライナーって下の世界のほとんどをもう歩き回っちゃったんじゃないの?
ライナー:のんびり見て回ってたわけじゃないから、ほとんど知らないのと同じだよ。
ライナー:俺も少しのんびりと下の世界を見て回りたかったしさ。
オリカ:うん・・・出来ることなら、今度はお返しにあたしの故郷を案内してあげたいんだけどね・・・。
ライナー:お、それ、いいな。
オリカ:でも。あたしの住んでたところは、その・・・ もう廃墟になっちゃってるから・・・。
オリカ:故郷を案内するってお返し、したかったんだけどね・・・。
ライナー:そっか・・・でも、行ってみたい気はするな。
オリカ:廃墟の中を案内するなんて、変だよ。 肝試しみたい。
ライナー:昼間だったら別にそうでもないんじゃないか?
オリカ:・・・そう・・・。
オリカ:もし本当に、それでもいいって言うなら・・・ 今度案内してあげるよ。
オリカ:そうだ、一つ気になってることがあるんだ。
ライナー:え、なに?
オリカ:うん、プラティナの宿屋なんだけど、凄く大きくて綺麗だよね。
ライナー:そうだな。まあ故郷だから、今まで使ったことは一度もなかったけどな。
オリカ:っていうか、プラティナって上の世界だから下の世界から行くことが出来なかったんだよね。
オリカ:旅人が来ることも無いのに、すごい立派なもの作っちゃって、何か意味あるのかな?
ライナー:・・・さ、さあ・・・それはちょっとわからないな。
オリカ:プラティナより上の世界から、誰か来たりする?
ライナー:い、いや・・・シュレリア様くらいかな? 宿を利用することはないけどさ・・・
オリカ:じゃあ、やっぱり旅人も来れない場所なのに、豪華なの作っちゃったんだね。
ライナー:・・・そ、そういうことになるな。
オリカ:・・・なんか、不思議と言うよりは変だね。
オリカ:この前、あたしを庇って護ってくれたけど、大丈夫?どこか痛いところ無い?
ライナー:ああ、大丈夫だよ。 全然痛いところなんか無いって。
オリカ:ごめんね、あたし、謳う以外何も出来ないから・・・。
ライナー:その詩にこっちは物凄い助けられてるんだから、気にすること無いって。
オリカ:・・・うん、ありがと。
オリカ:ねえ、ライナー・・・あたしってやっぱり迷惑なのかな?
ライナー:え、どうして?
オリカ:だって、あたしを庇ってくれたけど、その後ライナー、あんなボロボロになってたでしょ?
オリカ:そんな倒れるような状態でも護らなきゃいけないくらい、あたしって頼りないかな・・・。
ライナー:あ・・・べ、別にそういうわけじゃないけど・・・。
オリカ:だったら、少しはあたしyり、自分のことを護ってほしいな。過保護すぎるのは、嫌だよ。
オリカ:天守聖衣なんだけど、あたしよりもミシャちゃんの方が似合うと思うよ。
ライナー:そうか?
オリカ:だって普通、こういう服って髪の黒い子がきたほうが似合うでしょ?
オリカ:それに、やっぱりあたしは着ちゃいけないような気がするし・・・
ライナー:着ちゃいけないことなんてあるかよ? 服なんだから、他人に意見されることもないだろう?
オリカ:でも、こういう服ってちゃんとした宗派の催事用でしょ?
オリカ:あたし、これでも教会に属してるから・・・。巫女服着た人のいる教会、ライナーは行きたいと思う?
ライナー:・・・そんな何を奉ってるんだかわからないところ、行きたくないな。
オリカ:あたしだって、異端者扱いされる可能性もあるしね・・・。
ライナー:変な服?・・・そんなの持ってないと思うけど、どんなやつだ?
オリカ:えっと、頭にウサギの耳が付いてて、ヒラヒラしたやつ。
ライナー:あ、なんだ、せらうさドレスのことか。
オリカ:あれって、結局何するための洋服なの?
ライナー:まあ、見た目があれだからもっともだと思うけど、あれで結構防御力あるんだぞ。
オリカ:えぇっ!?でも、凄い薄いし、それに・・・ なんか変な趣味入ってるし・・・
ライナー:本当だって。 あ、ウソだと思うなら着てみるか? 一発で効果がわかると思うし。
オリカ:・・・・・・て、丁重にお断りするよ。