ミシャ:と、まぁこんな感じで会話ができるわけ
ライナー:な、なるほど・・・
だけどやっぱり、夜遅くに俺の部屋に来るってのもどうかと・・・
ミシャ:別にいいじゃない ただお話しするだけでしょ 昼間は色々あって忙しいしね
ミシャ:ライナーとお話してると元気になれるもの それに今まで離れていた分、ライナーとお話したいことが沢山あるし
ライナー:そうだな・・・ でも、早めに切り上げて、ちゃんと寝ないとダメだぞ
ミシャ:はいそこ、子供扱いしない!
ライナー:あのさ、ミシャ 色々勉強したってのはこれでもかってくらい よくわかったよ
ライナー:でもさ、どうして錠前空けまで出来るのかが 不思議でしょうがないんだけど・・・
ミシャ:え?だって、出来れば便利でしょ?
ライナー:いや、便利なのは良くわかるけどさ、 それでも、錠前空けってのはどうしても 納得がいかないんだよな・・・
ミシャ:まぁ、こんなこともあろうかと、ってやつよ 逃げ出すときとかに便利でしょ?
ライナー:便利でしょって・・・ まぁ、否定はできないけどさ・・・それだけか?
ミシャ:それだけって?
ライナー:いや、てっきり盗賊にでもなろうかと 思っているのかと・・・
ミシャ:・・・何か、言ったかな?
ライナー:い、いや、別に! 本当、ミシャは何でも出来るから頼りになるなぁ!
ライナー:そういえば、なんだか酒場で様子がおかしかったけど、 何かあったのか?
ミシャ:え?あ、うん ちょっとだけ警戒してただけよ
ミシャ:あそこの酒場なんだけどね、天覇のある人が よく出入りしてるのよ
ライナー:ボルドか?
ミシャ:違う あそこによく来るのは天覇の社長よ
ライナー:それって天覇のトップか? 何でそんな人があんな酒場に!?
ミシャ:あそこの酒場でだしてるドッコイ定食 っていうのがあるんだけど、 それが大好物なのよ
ライナー:な、なんだそれ?
ミシャ:そういう人なのよ しかも絶対に大盛りでね
ミシャ:いつも面白そうなこと探しながら ぶらついていて、暇に我慢できなくなったらご飯を食べる
ミシャ:そんな人なの
ライナー:・・・なんだか、ボルド以上に相手をしたくない 人間だってことはよくわかったよ
ミシャ:あ、一つ言っておかなきゃいけない事があったんだった。
ライナー:ん?何かあるのか?
ミシャ:意味も無く高いところ、それも かもめみなとの端っこなんて、 なに考えてるの!?
ライナー:え!?な、何って別に・・・ ただ、どんな景色かな、とか思ったから・・・
ミシャ:それだったら何もあんな端っこ行かなくてもいいでしょ!?
ミシャ:足場はほとんどないし、下はプロペラがブンブン回ってるし・・・ただ怖いだけよ、あんなところ!
ライナー:そ、そうかな? 別にそこまで怖いとは思わないけど・・・。
ミシャ:私は怖いの!!
ライナー:ご、ごめん!
ミシャ:もう!・・・ほたる横丁にずっといるだけでも、 こっちは不安でいっぱいだったんだよ。
ミシャ:いつか、もしかしたらすぐにでも 何か異常が起きて落ちるんじゃないかって・・・。
ライナー:そんなネガティブな・・・。
ミシャ:ここに住んでいる限りは身近な危険の一つよ。
ミシャ:とにかく!もう絶対に意味も無くあんなところに 立たないこと。いい!?
ライナー:ん、ああ。色んなカードが売ってたから ちょっと気になってさ。
ミシャ:気をつけなきゃダメだよ、あのカードには。
ミシャ:私は実際に買ったわけじゃないけど、あのカード、 老若男女関わらず絶大な人気があるんだって。
ライナー:へえ、すごい大人気なんだな。
ミシャ:一度買うと無性にコンプリートしたくなって、 全財産かける人もいるって話よ。
ライナー:そ、それはまた、異常なほどの大人気だな。
ミシャ:買うなら止めはしないけど、あまり調子に乗って 買いすぎちゃダメだよ。
ミシャ:カードで全財産なくして路頭に迷うライナーなんて、 見たくないもん。
ライナー:ウイルスよりも性質が悪いな、まったく・・・。
ライナー:ミシャとスピカってさ、 どうゆう経緯で知り合ったんだ?
ミシャ:私とスピカ? どうしてそんなこと聞くの?
ライナー:いやさ、だって普通はあんな暗号で ヤバい品や情報を教えてくれる人と 知り合うなんて出来ないだろ?
ライナー:なんとなくかっこいいってのもあるけど。 気になってさ。
ミシャ:別に、そんな大して凄いことが あったわけじゃないんだけどね。
ミシャ:私が猫飴を買いに行った時に、 偶然あの言葉を言っちゃっただけよ。
ライナー:え、それってまさか・・・。
ミシャ:値段はともかくバケツいっぱい食べたいよ、ってね。
ミシャ:そしたら凄いグラスノ結晶とかが急に出てきて。 ま、それが出会いのきっかけね
ライナー:ま、マジか!? あの言葉を偶然言えるって・・・凄すぎる・・・!
ミシャ:なーんて。冗談でーす。
ライナー:なっ!・・・おいおい、勘弁してくれよ・・・。
ミシャ:本当のことは、さすがにちょっと教えられないなぁ。 でも、それはもう劇的なドラマがあったのよ。
ライナー:な、なんだよ・・・。 そういわれると気になるじゃないか・・・。
ミシャ:気になる? でも、教えられないものは教えられないの。 結構微妙な出逢いなんだもの・・・。
ライナー:もういい、わかったからそれ以上何も言うな! 気になって眠れなくなる!
ミシャ:ねぇライナー。 私のコスモスフィアなんだけど・・・ 平気だった?
ライナー:え? 別に平気だけど?
ミシャ:そ、そう?なら良いんだけど・・・ なんか、変なこととか無かった?
ライナー:変なところっていうか・・・ ま、まぁ、現実の世界じゃないんだからある程度は・・・。
ミシャ:変だったの!? ま、まさか何かマズイこととか無かったよね!?
ライナー:ま、マズイことっていうか、その・・・い、良いのかな、言っちゃって。
ミシャ:な、なにそれ? やっぱり、何かあったの?
ライナー:いや、そういうことじゃなくてさ・・・えっと、なんて言ったらいいのかな・・・。
ミシャ:や、やっぱりいいや、言わないで! なんだか聞くの怖くなってきた・・・。
ライナー:あ、そ、そう? 少しこっちも安心したよ・・・。
ミシャ:・・・じゃ、じゃあさ、 これだけは聞かせて。
ミシャ:私のコスモスフィア・・・ また行ってみたいと思う?
ライナー:・・・ああ、もちろん。
ミシャ:そう・・・うん、 だったらいいや!
ライナー:今更かもしれないけどさ、俺、 ミシャにダイブして本当に良かったのか?
ミシャ:え?どういうこと?
ライナー:いや、ほら、ミシャは俺のこと覚えて いたからいいけど、俺、結局忘れたままだったしさ。
ライナー:そんな俺なんかを自分のコスモスフィアに 入れちゃっていいのかなって・・・。
ミシャ:・・・まぁ、確かに忘れられてたってのは ショックよね。
ライナー:うっ・・・。
ミシャ:よくもまぁひとかけらの思い出も残さずに 綺麗さっぱり忘れたなって、ちょっと感心するほどよ。
ライナー:いやぁ、それ・・・
ミシャ:だからって、テレたりしたら赤魔法撃つからね!
ライナー:・・・ほ・・・ ・・・ど・・・
ライナー:て、テレたりなんかしないって! その、マジで悪いと思ってるし!!
ミシャ:ふぅ・・・まぁ、どうしてそんな薄情な男を 自分にダイブさせたか、その理由を 教えてあげるわ。
ミシャ:ただ昔の知り合いだからダイブさせた、 ってわけじゃないのよ。
ライナー:じゃあ、どうして?
ミシャ:ふふ〜ん・・・私の夢はお嫁さんよ!
ライナー:な、なんだそりゃ?
ミシャ:そういう意味よ。 はい、これ以上は教えてあげない。
ミシャ:それにしても、段々畑って地獄だよね。 登るだけでヘトヘトだよ。
ライナー:え、そうかな? 俺は別にそうでもなかったけど?
ミシャ:まぁ、自分のせいではあるんだけど。 ずっとほたる横丁の中で生活してたからかな?
ミシャ:体動かすより頭使う方ばかりだったから。 あ〜あ、こんなことなら少しは鍛えておくんだったな。
ライナー:まぁ、おかげで錠前開けとか怪しい人脈とか 出来たんだから、いいんじゃないか?
ミシャ:・・・なんか、微妙に引っかかるんだけど、 気のせいかしら?