オリカ:なんだか、ライナーと一緒に旅をするようになってから、あたし、随分と変わったよね。
オリカ:あの頃は、いつも自分に自信がもてなくて、なんかいつも謝ってばかりだったような気がする・・・。
ライナー:ああ、そういえば確かにそうだったな。
オリカ:もう、少しはフォローするとか出来ないの?
オリカ:うん・・・自分でもわかるくらいにね。
オリカ:それに、ライナーとのことも、前向きに考えられるようになったし・・・。
ライナー:え?俺とのことって?
オリカ:ん?ううん、なんでもないよ。鈍感なライナーにはまだまだ全然理解できないことだもん。
オリカ:前と比べて凄い魔法とか使えるようになったし、最近はなんか、心も少し軽くなった気がするんだよ。
オリカ:これって、その・・・ライナーがあたしの心の中、見てくれてるからかな?
ライナー:あ、ああ・・・そうなのかな?
オリカ:ダイブする度に、どんどん魔法も使えるようになって、心も軽くなるんだからね、間違いないよ。
オリカ:・・・もしかして、結構色んなとこ、見ちゃった?
ライナー:まぁ、その・・・多分ほとんど全てかな、と思うんだけど、えっと・・・。
オリカ:・・・そ、そんなに見ちゃってるんだ・・・ちょっと、驚いたかな。
ライナー:いや、その・・・。
オリカ:で、でも、まだ少しは残ってるんだよね、見ていないところ?
オリカ:だったら、その・・・見残しなんか無いくらい、隅々まで見てもらいたいな・・・。
ライナー:って、いいのか?今だってほとんど全部見たような状態なんだぞ?
オリカ:・・・見残しがある方が嫌だよ。
オリカ:ここまで見せちゃったんだから、残りも全部、綺麗サッパリ、ライナーには見てもらいたいな。
ライナー:そ、そうか?いつもと同じような気がするんだけど?
オリカ:そんなことないよ!いつもはもっと早いのに、どうして今日はこんなに遅かったの?
オリカ:まさか、誰か違う人の所に行ってたとか?
ライナー:そんなことないって。ってか、そんなことしてたらもっと来るの遅くなってたと思うし・・・。
オリカ:ふ〜ん、そうなんだ?他の人とも結構遅くまで話してたりするんだね〜?
ライナー:いや、別にそんな長い時間話してるってわけじゃないけど・・・。
オリカ:な〜んかさ、ライナーって実は凄い浮気魔だったりするんじゃないのかなって最近思うんだよね?
ライナー:う、浮気!?
オリカ:本当は、優柔不断のフリをしているだけで、実は計算高く美味しい思いしてるだけなんじゃないかなってさ・・・。
ライナー:そりゃ浮気魔以前に、ただの悪人って言うんじゃないか?
オリカ:でも、なんだかそんな風に見えなくもないんだよね〜・・・
ライナー:おいおい、勘弁してくれよ、マジで・・・。
オリカ:・・・やっぱり、このくらいしておかないと心配だな。
ライナー:は?えっ!?
オリカ:こ、こうやって手でも握っておけば、他のところ行けないよね?
ライナー:い、いやまあ、確かに行けないだろうけどさ・・・って、今はオリカと話してるんだからどこにも行かないって!
ライナー:そ、それに・・・これじゃ落ち着いて話も出来ないんじゃないか?
オリカ:確かに・・・でも、離したくないような気もするし・・・難しいけど、楽しい選択だね。
オリカ:そうだ、いいものがあるよ。
ライナー:いいもの?なんか食べ物か?
ライナー:・・・これ、食べ物じゃないぞ。
オリカ:これを枕元に置いておくとね、悪夢は絶対に見ないんだよ。
ライナー:へ、へぇ・・・でも、それだったらオリカが持ってた方がいいんじゃないか?
オリカ:一日くらい大丈夫だよ。だから、ライナーにかしてあげる。
ライナー:いや、俺、悪夢を見て起きた時の安心感が好きだから・・・。
オリカ:良い夢見て気分爽快で目覚める方がいいと思うよ。
ライナー:で、でも・・・。
オリカ:良い夢見れるよ。
ライナー:・・・じゃ、じゃあ、借りるよ・・・。
オリカ:うん。これで安心して眠れるね!
ライナー:(多分、俺にとっては逆効果だよ・・・)
オリカ:なんか、どんどんあたし強力な魔法を使えるようになっていってるよね?
ライナー:そうだな。俺なんかまったく敵わないくらいの強力な魔法ばっかり使えるようになってるよな。
オリカ:うん・・・でもさ、どんどん強い魔法を覚えるのは良いんだけど、ちょっとだけ悩んでることもあるんだよ。
オリカ:あんまり強力すぎる魔法を使えるようになって、それでライナーに怖がられたりしたら嫌だな、って・・・。
ライナー:大丈夫だって。使い方さえ間違えなければ、全然怖くもなんとも無いさ。
ライナー:オリカはそんな間違った使い方をするような奴じゃないって、よくわかってるしな。
オリカ:・・・ありがと。そう言ってもらえるだけで凄く安心できるよ。
オリカ:あのさ、ライナー。一つどうしても聞きたいことがあるんだけどさ。
ライナー:え!?な、と、突然何言い出すんだよ!?
オリカ:だって、戦闘の時に着せるほど好きみたいだしさ・・・。
オリカ:でも、その・・・凄く恥ずかしいよ、これ。
ライナー:う・・・ご、ごめん・・・
オリカ:でも、この服を着て一つだけ凄いこと知っちゃった。
オリカ:下手に素っ裸よりも、こういう際どい服の方がよっぽど恥ずかしいんだよ!
ライナー:・・・そ、そうなのか?
オリカ:うん!凄いよね!?
ライナー:・・・本当に恥ずかしがってるのか、凄い疑わしいぞ?
オリカ:あたしよりも、シュレリア様と話しているほうが良いのかな?
ライナー:そ、そんなこと無いって、オリカと話してる時だって楽しいよ。
オリカ:でも、なんかシュレリア様との方が楽しそうだし・・・。
ライナー:い、いや、別にそんな・・・
ライナー:だ、だから別に・・・えっと、その・・・。
オリカ:・・・なんてね。そんな慌てちゃって、おかしいんだ。
オリカ:いいよ。シュレリア様、今までずっと大変な思いしてきたんだもんね。
オリカ:でも、だからってあんまりシュレリア様ばっかり構ってると嫌いになっちゃうからね。
オリカ:なんかあたし、すっごいおざなりになってるような気がするんですけど?
ライナー:え?そ、そうかな?
オリカ:あ〜、ヒッドーイ。全然気にしてくれてなかったんだ!
ライナー:そ、そうじゃないって。
オリカ:あたしだって、ライナーといっぱいお話したいのに・・・。
ライナー:・・・ごめん。自分じゃそういうの、なんかよくわからなくてさ。
オリカ:・・・うん!楽しみしてるね。
オリカ:なんだかシュレリア様と物凄く仲良しになったみたいだね。
ライナー:え?そ、そうか?
オリカ:だって、よく夜に一緒に話してるみたいだしさ。
オリカ:そんなにシュレリア様と話すこといっぱいあるんだ?いいなぁ。
ライナー:べ、別にそんないっぱい話すことなんて・・・。
ライナー:・・・ごめん、少しおざなりになっちゃってたみたいだな。
ライナー:俺でよかったら、いくらでも話するからさ。
オリカ:本当!?えへへ、嬉しいな・・・。