オリカ:そうだ、ようやくババンゴとモンダカバブーを売っているお店を見つけたよ。
ライナー:え!? あ、あれ、売ってたの?
オリカ:うん。カルル村の広場の横にお店があったでしょ? あそこに置いてあったよ。
オリカ:この前はなかったからありあわせの物でしか料理出来なかったからね。
オリカ:今度は期待しててね。
オリカ:もっと美味しいものを食べさせてあげるよ。
ライナー:は、ははは・・・ババンゴとかいうやつの毒だけは、取り忘れないでくれよ・・・。
オリカ:あたしなんか、昔からずっとオチこぼれって言われ続けてきたんだもん。
オリカ:それでも、最近は少しだけ自身が持てるようになってきてはいるんだけどね。 (誤:自身 正:自信)
オリカ:ライナーがダイブする度に、どんどん魔法を使えるようになっているから、ね・・・。
オリカ:あのさ、あたしの作った料理、本当に美味しかった?
ライナー:え? あ、あれか。
ライナー:うん、なんだかわからないけど、クセになるって言うのかな?
ライナー:不思議な味だったけど、うん、美味しかったよ。
オリカ:気に入ってくれてよかった。
オリカ:まあ、美味しいものばかり入れたから不味くなるはずないんだけどね。
ライナー:りょ、料理ってそんな基準で大丈夫なのか?
オリカ:大丈夫だよ。今までずっとそうしてきたんだからね。
ライナー:そ、そうなんだ…でもまあ、あれは美味かったからまた作ってもらいたいな。
オリカ:・・・じゃあ、あたしのお願い聞いてくれたら作ってあげてもいいよ。
ライナー:え? お願いって?
オリカ:そしたらそのお返しに、今度はあたしが作る。
ライナー:え、俺の!?
ライナー:別にいいけど、味の保障は出来ないぞ。
ライナー:男の料理って感じのしか出来ないし・・・。
オリカ:大丈夫だよ。
オリカ:ライナーが美味しいと思うものを適当に入れれば、美味しくなるよ。
ライナー:・・・素直に本でも見ながら作るよ。
オリカ:最近、毎晩あたしと話してくれてるよね。 なんだか嬉しいな。
ライナー:そうかな?そんなに沢山話している気はしないんだけど。
オリカ:そう?それじゃあ、まだまだ沢山お話ししないとダメだね。
オリカ:これからもずっと、あたしと話してくれると嬉しいんだけどなぁ・・・
オリカ:かもめみなとってお店がいっぱいあったね。
ライナー:ん、ああ。まあ港だから人の出入りも激しいからな。
ライナー:あそこら辺の店は大儲けだろうな、きっと。
オリカ:そうだね。でも、美味しそうなものもいっぱいあったよ。
オリカ:今度行った時にでも、みんなで入ってみようね。
ライナー:モモヒキ? 持ってるけど、それがどうかしたか?
オリカ:・・・まさかとは思うけど、あれ、ライナーが履くわけじゃないよね?
ライナー:え!?ど、どうして?
オリカ:どうしてって、わからない? モモヒキってなんかオヤジ臭いじゃん。
オリカ:あたし、あんなの履いたライナー、なんか嫌だな・・・。
ライナー:ま、まあ確かに、俺も好き好んで履きたいとは思わないけどさ、モモヒキなんて
ライナー:でも、寒い時とかにはこれ一枚履くだけでかなり違うって言うし・・・。
オリカ:イメージ崩れるから履かないで。
ライナー:・・・りょ、了解っす。
オリカ:そうだ、ライナーに一つ、とっても大事なことを話しておかなきゃいけないの。
ライナー:えっ?大事なこと?
オリカ:うん・・・今、持ってるかな? 人魚のウタ缶。
ライナー:え?あ、ああ、あるよ。えっと・・・。
ライナー:・・・あ、あったあった。はい、これ。
オリカ:だ、出しちゃダメ! しまって!
ライナー:え?しまってって、でも・・・
オリカ:いいから早く、慎重に!急いで!
ライナー:む、むちゃくちゃだな・・・ ほら、しまったよ。
オリカ:もう、あれを無闇に取り出しちゃダメだよ。 本当に危ないんだからね!
ライナー:そ、そんなに危ないものかな?
オリカ:危ないの!・・・あれのせいであたし、凄い怖い思いしたことあるんだから・・・。
ライナー:怖い思い?ウタ缶にか?
オリカ:そうだよ・・・。子どもの頃、まだあたしが家に住んでた時の話だけどね。
オリカ:家の戸棚の中に、あの缶が入ってたことがあったの。
ライナー:え?まさかそれって、人魚のウタ缶!?
オリカ:うん・・・でも、あの頃はそれが何なのか知らなかったから・・・お菓子だと思って、開けちゃったんだ。
オリカ:そしたら急に缶が跳ね上がって、あたしに向かって飛んできて・・・
ライナー:・・・・・・・・・・・・大変だったな。
オリカ:泣きながら村中逃げ回ったよ。誰かが叩き落としてくれなかったら、今頃頭凹んでたよ。
ライナー:それより、どうしてそんなものがオリカの家にあったのかがわからないんだけど?
オリカ:そんなの知らないよ。とにかく、使う時は絶対に気を付けてね。間違ってあたしに飛んでくるの、嫌だよ。
ライナー:わかってるって。それに、そうすることの方が難しい気もするしな・・・。
ライナー:スクールデイズを見て思ったんだけどさ、オリカって学校行ってたのか?
オリカ:ううん。あ、だからって別に遊んでたわけじゃないからね。
オリカ:それに教会でも勉強は教えてもらえたしね。 ・・・頭悪いからほとんどチンプンカンプンだけど・・・。
ライナー:そうか。じゃあ、学校の制服なんて本当に着たこと無かったんだな。
オリカ:うん。でも、憧れてはいたよ。可愛い制服を着て学校に通う生活にね。
オリカ:だから、勉強以外にも喋り方とかもいっぱい勉強したんだ。
ライナー:は?喋り方って?
オリカ:っていうか〜? あの先公マジ死ねって感じぃ? チョーキモッ!!みたいな?
ライナー:!?
オリカ:どう?それっぽかったでしょ? 意味はよくわからないけど、前に見た学生さんが言ってたんだ。
ライナー:・・・・・・教会に所属してる奴が言う台詞ではないと思う。 オリカ:うん。前に一度だけ、教会でチョベリバ〜って言ってみたら、同じように怒られたよ。
オリカ:教会ってちょっと頭固すぎるよ。少しぐらい弾けていた方がみんなも親しみやすいと思うのに・・・。
ライナー:弾け過ぎだって・・・ しかし、ネーミングセンスもそうだけど、時代遅れってのも問題だな。