オリカ:たかのつめあとにティリア神の像が あるなんて、夢にも思わなかったよ。
オリカ:それもあんなに大きいのが見れる だなんて、少し感激かな。
オリカ:うん。だって神話とかじゃなくて、 本当に存在した神様達なんだよ。
ライナー:ああ、そういえば、そう言ってたっけ。
オリカ:三人揃ってエレミア三謳神だからね。 ティリア神だけじゃなくて、あとの二人もあったら嬉しかった んだけど・・・
オリカ:贅沢だよね、あの状況で そんなこと考えるなんて。
ライナー:まぁ、あの状況でそれだけ考えられたなら良いんじゃないかな?
ライナー:下手に怖がられて騒がれるよりはこっちも助かるし。
オリカ:・・・そうかな?
ライナー:そうだよ。で、後の二人って何だっけ?
オリカ:ん。エオリア神とフレリア神だよ。 ちゃんと教えてあげたのに・・・。
オリカ:まぁ、あたしとしては三謳神のことを 知らないって言うのが信じられないんだけどね。
オリカ:でも、実際に存在している神様だから、 会ってみたいなぁ、なんて思ったりも出来るし・・・。
ライナー:・・・・・・。
オリカ:それにね・・・あ・・・。
ライナー:どうかした?
オリカ:あ、ううん、なんでもない。 まぁ、そういうことなんだよ。
ライナー:あれ?続きは?
オリカ:も、もういいの、おしまい!
ライナー:そういえばさ、あのネモの宿屋にいた猫を連れた女の子、オリカの知り合い?
オリカ:ん、そうだよ。よくわかったね。
ライナー:宿に入った時、あの子がオリカのことを見てたからさ。なんとなくそう思っただけだよ。
オリカ:気づかなかった。 悪いことしちゃったかな・・・。
ライナー:今度行った時にでも挨拶すればいいんじゃないかな?
ライナー:よく遊んであげたりするのか?
オリカ:時々だよ。あの子の猫に名前を付けて あげたからかな?それから仲良くなったんだ。
オリカ:うん。 何か良い名前がないかって悩んでたからね。 それで仲良くなったんだよ。
ライナー:へぇ・・・で、なんて名前にしたの?
オリカ:モコモコ。
ライナー:・・・・・・え?
オリカ:だから、モコモコだよ。 ほら、毛がモコモコしてるから。
ライナー:も、モコモコ、ね・・・・・・ 一瞬、名前とは思えなかったよ。
オリカ:他のも考えたんだけど、これが一番 気に入られたんだ。あ、他の名前聞きたい?
ライナー:え?あ、き、聞きたいような気もするけど、まぁ、それはまた次の機会にでも聞くよ。
ライナー:(聞いてみたいけど、なんか怖い気もするしなぁ・・・)
オリカ:そういえば、ごめんね。
ライナー:え?何いきなり誤るんだよ?
オリカ:あたしのコスモスフィア、変だったでしょ?だからまたライナーに迷惑掛けたんじゃないかって・・・。
ライナー:そんなことないって。
オリカ:いいよ。自分のコスモスフィアが変だっていうのはよくわかってるから。
ライナー:そんな、自分で見たことないんだから決め付けることはないだろ?
オリカ:自分のことだからわかるんだよ。 だって、あたしだったら行きたいと思わないもん。 自分のコスモスフィア。
オリカ:そうでしょ?あたしの コスモスフィア、どんなところだった?
ライナー:・・・・・・。
ライナー:・・・また、行ってみたい場所、かな?
オリカ:・・・本気?
ライナー:まぁ、オリカがダメって言うなら、行けないんだけどな。
オリカ:・・・変なの。あたしの コスモスフィアに行きたがるなんて・・・。
ライナー:そ、そうかな?
オリカ:うん・・・でも・・・。
オリカ:ら、ライナーが嫌じゃないって言うなら・・・あたしはいいよ、ダイブしても。
オリカ:ネモのダイブ屋って、ライナーと行った のが初めてだったんだ。
オリカ:ダイブ屋って、なんか大きな管とか機械がいっぱいあって、威圧感もあるし・・・少し怖いな。
ライナー:ああ、確かにそれはわかる。なんか、機械に食われそうな気分になってくるからな。
オリカ:やっぱりそう思うよね。
ライナー:ああ。でも、まさか俺以外とダイブ屋に行ったことも無かったってのは少し驚きだよ。
オリカ:うん、近くにあるってのは知ってたけど、実際に場所は知らなかったしね。
オリカ:それに、今までパートナーなんかいなかったから、ダイブの必要もなかったし・・・。
ライナー:・・・そっか。
ライナー:ま、まぁ、そのうちあのダイブ屋の雰囲気にも慣れるよ。
オリカ:だといいんだけどね・・・。
ライナー:そういえば、オリカって高いところとか暗いところは平気なのか?
オリカ:え?どうして?
ライナー:いやほら、ミシャが高いところ苦手だからかな?オリカは平気なのかなと思って。
ライナー:それに、謳う丘なんかは俺でも少し怖かったくらいだからな。
オリカ:・・・好きってわけじゃないけれど、それほど怖くはないかな?
オリカ:暗いところとかは元々そんなに怖いってわけじゃなかったけど、高いところは・・・。
オリカ:・・・前に、飛空挺から落ちた時と比べたら、どうってことないしね。
ライナー:あ・・・た、確かに、あれに比べたらどうってことないか。
ライナー:逆効果になるかもしれないし、命がいくつあっても足りないだろ、それじゃ・・・。
ライナー:そういえば、あの謳う丘の時は本当助かったよ。
ライナー:オリカが詩を紡いでくれなかったら、今頃俺、どうなってたかわからないしな。
オリカ:そう、かな・・・?でも、あたしがいなくても、ライナーだったら大丈夫だよ。
オリカ:それに、結果的にはあたしの方が助けてもらったわけだし。
ライナー:でもまぁ、結果オーライだよ。クリスタルも手に入ったし、何も問題ないさ。
オリカ:・・・・・・。
ライナー:ん、どうかした?
オリカ:・・・あの時死んでたら、どうしてたの?
ライナー:え?
オリカ:あの時死んじゃってたら、クリスタル、持って帰れなかったんだよ?
オリカ:重要な任務だってのはわかるけど、死んじゃったら、誰がクリスタルを持って帰るの?
ライナー:あ・・・。
オリカ:それに、これから先も何かあった時に都合よく詩が紡げるとは限らないし・・・。
オリカ:・・・もう少し、自分を大切にしてもらいたいな。
ライナー:・・・・・・。
オリカ:ご、ごめんなさい。事情も良く知らないのに、偉そうなこと言って・・・。
オリカ:あのネモの公園の唄石なんだけど、本当に大きいよね。
ライナー:ああ、あの大きいやつか。なんでもネモの街のシンボルなんだって?
オリカ:うん、そうだよ。あんなに大きい唄石なんて、あそこでしか見れないんじゃないかな?
ライナー:確かに。まあ、旅の途中とかで見つけたとしても、あれだと持ち帰れないしな。
オリカ:そうだね・・・でも、あの唄石って、普通に売ってる唄石の何個分になるのかな?
ライナー:え?うーん、そうだなぁ・・・あの大きさだから、100個以上は確実だよな。
オリカ:桁が違うかも。そうだとすると、凄い量だよね。
ライナー:ああ、確かに。あれ一つ丸々グラスメルクに使ったらどんなのが作れるかな?
オリカ:あれだけ大きいんだもん。きっと凄いものが作り出せるよ。
ライナー:あの唄石一つで、他のもの混ぜなくても凄いもの出来るような気もするしな。
オリカ:うん。唄石の剣とか、唄石の鎧とか。
ライナー:10個ずつ作ってもおつりが・・・・・・。
オリカ:・・・・・・。
ライナー:・・・いや、シンボルなんだから、そんなこと言っちゃマズイよな。
オリカ:そうだよね・・・あたしも、一応ネモに住んでるんだし・・・。
ライナー:そういえば、今日は詩の練習しなくていいのか?
オリカ:え?
ライナー:ほら、前に夜の公園で謳ってただろ?
オリカ:あ・・・あんまり、思い出さないで。その、恥ずかしいし・・・。
ライナー:でも、夜にあんなところで一人で謳うことないのに。
オリカ:まだ練習中だから、人に聞かせられるものじゃないし。
オリカ:そんなのここで謳ってたら、迷惑になっちゃうよ。
ライナー:そ、そうかな?下手とは思えないんだけど?
オリカ:ううん、まだまだだよ・・・もっともっと練習しないと、上手くなれない。
オリカ:でもね、謳うことは好きだから、全然苦じゃないんだよ。
ライナー:そっか・・・
ライナー:・・・あ、それならさ、俺がその練習に付き合おうか?
オリカ:えっ!?
ライナー:観客みたいなもんだと思ってればいいよ。それに、夜に一人で歩くのも危ないだろ?
オリカ:い、いいよ、そんな・・・
ライナー:でもさ・・・
オリカ:だ、ダメ・・・練習見られるの、恥ずかしいし・・・。
ライナー:そうか・・・。
オリカ:・・・・・・。
オリカ:・・・もう少し上手くなったら、付き合ってもらおうかな。