ライナー: マモレーズ完成!!
シュレリア: そ、それは即効性の脱力剤!? ライナー!何を作ってるんですか!
ライナー: ええっ!?な、何か悪い事してます?俺。
シュレリア: …。
シュレリア: まあ、知らぬが仏という言葉もありますからね。
シュレリア: その薬、「ジル系緩筋剤?属」と言って昔は特級危険物でしたから、取扱には注意してくださいね。
ライナー: なんか一気に怖くなってきたな…
ライナー: これは相手の動きを遅くさせるための薬です。
シュレリア: …ライナー。この薬は身体を脱力させて動きを鈍くする薬品「SRS弱体剤?属」が配合されてますね。
ライナー: へぇ、そうなんですか。
ライナー: ええっ!?い、いや、知ってて使ってるワケじゃないですし!たまたま凶悪な薬になっていただけですから!
シュレリア: 無知は更なる罪ですよ。
ライナー: ガーン…。 ま、まあ…否定はできないけど…。
ライナー: 相手の攻撃が当たる確立がほぼゼロになる、ネオ・アタラズです。
シュレリア: 「フラン幻覚液?属」を使ってるんですね。 確かにこれはもう立っていられないかも。
ライナー: そ、そんなにすごいんですか?
シュレリア: はい。フラン系の?属といえば、三半規管を麻痺させる薬ですから、立っていられるだけですごいと思いますよ。
ライナー: 敵とはいえ、使うのが申し訳なくなってくるな。
ライナー: マモレーズ・ハイ。 敵にとってこっちの一撃が脅威になりますよ。
シュレリア: そうですね、かなり脅威になると思いますよ。 「ジル系緩筋剤?属」が使われていますから、何かに触れただけで出血します。
ライナー: …そんなに?
シュレリア: はい。 …知らないで使っていたんですか?
ライナー: まあ…そんな感じです。 そんな危ないモノを持ち歩いていたんですね、俺。
シュレリア: 正直、初めてこのアイテムを見たときには、あまりの勇敢さに感動しましたよ。
ライナー: これでもか!というくらい遅くなる、ドンビリズRXです!
シュレリア: いよいよ「SRS弱体剤?属」まで作れるようになりましたか…。ここまで来たらもう、薬物屋にでもなった方がいいのでは?
ライナー: 薬物屋…って、なんか怪しい響きだな。
シュレリア: 「SRS弱体剤?属」を使っている人が、何を今更。大昔にもこの薬品は、厳重に管理されていたですからね。
シュレリア: なんだか随分と可愛らしいものが出来たみたいですね。
ライナー: ああ、やっぱり女の子ウケするデザインですよね、これ。まあ、その分作るの大変でしたよ…。
シュレリア: でもこれ、一体何なんですか? 香水か何かですか?
ライナー: 睡眠薬です。香水として使うと眠くなるから気をつけてくださいね。
シュレリア: 揮発性睡眠薬…ですか。 で、何に使うんですか?
ライナー: 戦闘に決まってるじゃないですか。 って、シュレリア様は何を考えていたんですか?
シュレリア: え!? 私は何も考えていませんよ!何も…
ライナー: これは戦闘の時に敵に使うんですよ。 敵に毒と麻痺を与えることが出来るんです。
シュレリア: …随分と間違った使い方をしていますね。 これは本当は、導力パワーを蓄えておくもので、 毒爆弾なんかではないのですよ。
シュレリア: もっとも、確かに中身は毒性の強い液体が入っていますから、 そうやって使えなくはないですが…
シュレリア: 例えて言うならば、殴るために椅子を作るようなモノでしょうか。
ライナー: なるほど、本来の使い方とはそれだけ違うと いうことですか…うーん…
シュレリア: 本来は「微弱蓄導液」です。様々なものに導力を 送り込むことが出来るもので、きっと他にも 色々なものの材料になるはずですよ。
ライナー: 人魚のウタ缶出来上がり。
シュレリア: …これはレーヴァテイルにとっては あまり喜ばしいアイテムじゃないですね。
ライナー: 自分達の詩に反応して突っ込んでくるんですからね。
シュレリア: 元々は、詩に反応するエコーライズ効果を 利用したおもちゃでしかないのですが… こうやって使えば凶器ですよね。
シュレリア: 結構使い方間違ってますけど、役にたつならいいんじゃないですか?
ライナー: さて、出来たには出来たけど、 これは気をつけて扱わないといけないな。
シュレリア: それ、危ない道具なんですか?
ライナー: 風斬りのタテ笛って言うんですけどね、 服と周囲にいる者たちが即死します。
シュレリア: もしかして、高エネルギーの高周波を出して、 その拡散時に発生する正圧と負圧の差で切り 裂くと言う感じですか?
ライナー: 全然わかりませんが。 こういうのはもう、直感ですよ、直感。
シュレリア: 理論的な技術体系を直感で作らないでくださ い。ある意味ミラクルですけどね…。理論に 忠実に言えば「高周波差圧発振器」です。
ライナー: 虚空トランスレイ。 しかしこれどうやって使うんだ?
シュレリア: そのまま何もしなくても使えるはずです。 私の記憶が間違っていなければ。
ライナー: そうなんですか? それじゃ、わざわざトランキリティを使わな くても、これがあれば…
シュレリア: そうですね。理屈的には、レーヴァテイルが 心地良さを感じる「プレーンスペクトラム」 という周波数成分を放射しているだけですが。
シュレリア: といっても、ライナーにはわからないですよ ね。プレーンスペクトラムは、全てのレーヴ ァテイルの周波数成分で割り切れるものです。
シュレリア: だから、個々の特性関係なしに使えます。大 気中を伝いますから、大きな戦争の場合は複 数一気に回復したりもしますよ。
シュレリア: 今回はそんな使い方するケースは無いと思い ますけどね。「プレーンウェーバ」とでも言 いましょうか。
ライナー: 零音反射式増幅器…って、難しすぎますね。
シュレリア: 「ハーモ増幅器」で良いんじゃないですか?
ライナー: あ、何かわかりやすくていいですね、それ。
シュレリア: 零音反射式がどういうことなのか、 多分みんなわからないと思いますしね。
ライナー: 知ってるんですか?
シュレリア: 教えましょうか? かなり長くなりますけど。
ライナー: 謹んでお断りします。
シュレリア: ですよね、そう言うと思ってましたよ。
ライナー: よし出来た。 まあ、あまり使う機会が無ければいいと思うアイテムだけどな。
シュレリア: 戦闘不能の仲間を一気に復活させる アイテムですね?
ライナー: そうです。これを使えば倒れた仲間を復活させることが可能になります。
シュレリア: それにしてもライナー、生き返すのに「棺」はないのではないですか?
シュレリア: 復活してくるから棺なんでしょうけど、 冷静に考えればホラーですよ。
シュレリア: 「リバースコア」とか、わかりやすい名前にした方がいいのではないですか?
シュレリア: これはどんなアイテムなんですか?
ライナー: 戦闘時以外の時に使用する回復アイテムです。キャンプが出来ない場所とかでは便利ですよ。
シュレリア: どうして戦闘中には使えないんでしょうね。
ライナー: え?それは、回復するのにとても時間がかかるからですよ。寝ている間に回復して、朝起きたらバッチリ!という代物ですから。
シュレリア: なるほど、蚊取り線香みたいなものですね。
ライナー: 微妙に違う気が…
ライナー: よし、出来た!
ライナー: え!? いや、その…アル・トネリコ?
シュレリア: 「?」じゃないですよ!「?」じゃ! アルトネリコの攻撃部分だけのものを作りましたね!?
ライナー: そ、そうみたいです…。
シュレリア: それにしても…まさか、こんな小さくできるなんて…。正直、第一紀でもこんなすごいものは作れませんでしたよ。
ライナー: そうなんですか! それじゃ、やっぱりグラスメルクと第一紀のテクノロジーの融合の勝利ですね!
シュレリア: 本当に…。ライナーにはいつも驚かされます。正直、これに関しては第一紀のテクノロジーを超えていますから。
シュレリア: …。
シュレリア: って、感慨にふけってる場合じゃありませんよ!すぐに解体して処分しないと!第三紀崩壊の大惨事の引き金になりますよ!
ライナー: そんなことありませんって! ちゃんと力はセーブされてますし…。
シュレリア: …本当に?
ライナー: もちろんです! せいぜい半径2ストン程度ですって。
シュレリア: それって…半径2ストンの空間に死の雲海とブラストラインができるって事ですよね…。
ライナー: …そうなりますね。
シュレリア: …。
ライナー: …やっぱ…ダメですか?
シュレリア: …。
シュレリア: …そのプチぃ感じが、 ちょっとかわいいかも…。
ライナー: そう来たか。
(会話無し)
(会話無し)
(会話無し)
(会話無し)
シュレリア:ライナー、戦闘で役立つアイテムがあるんですけど、もしよければ作りましょうか?
ライナー:えっ!?そんなの作れるんですか?
シュレリア:これでもグラスメルク設計者ですから。これは私しか知らない特別な物です。
シュレリア:だけど、ライナーが知りたいと言うなら教えてあげますよ。
ライナー:知りたいです!是非教えてください!
シュレリア:わかりました。それじゃあちょっと材料をいただきますね。
ライナー:・・・大自然アイスとフリーズドライ・・・ 回復アイテムですか?
シュレリア:それは見てからのお楽しみです。さ、それじゃあ始めますよ。
ライナー:・・・・・・・・・・・・
シュレリア:・・・出来ました!
ライナー:・・・あ、あのシュレリア様? ひとつ聞きたいんですけど・・・
シュレリア:はい、何ですか?
ライナー:さっきからずっと思ってたんですけど、どうしてウサギが出来るんですか?
シュレリア:私、実はウサギが大好きなんです・・・。
ライナー:そうじゃなくて、どうして食べ物からこんな道具が出来るのかが不思議なんですが・・・
シュレリア:そんなの、決まってるじゃないですか。
シュレリア:大自然の神秘と、グラスノに秘められし神秘の力が起こす奇跡だからです。
ライナー:どうしてみんな困ったことがあると神秘の一言で終わらそうとするんだろう?
ライナー:でも、これって本当に戦闘の時に役に立つんですか?見た感じ、頼りないです。
シュレリア:この道具は見た目は可愛いウサギですが、敵全体を即死に追い込む効果があるんですよ。
ライナー:そ、即死!?
シュレリア:あ、でも怖がらないでください。振ると「みゅっ♪」って鳴くんですよ。
シュレリア:なんだか使ってしまうのが勿体無いくらいに可愛いですよね?
ライナー:効果を知ってしまった以上、間違っても可愛いとはかけらも感じませんね・・・。
ライナー、突然だけど道具をいくつか分けてもらえないかな?
ライナー: は?別に良いですけど、どうして?
シュレリア: 実は、久々に作ってみようと思った料理があって…
ライナー: そうですか。いいですよ、 好きなものを持っていってもらって。
シュレリア: ありがと。 それじゃあ、ちょっと失礼して…
…オパールライスとすずなり草を貰うね。 それじゃ、ちょっと待ってて。
ライナー: 久々に、か…得意料理か何かかな?
シュレリア: お待たせー。
ライナー: 待ってました!で、どんな料理なんですか?
シュレリア: はい、これ。
ライナー: え?…これって、ウサギのご飯?
シュレリア: 「うさライス」よ。 どう、可愛いでしょ?
ライナー: え、ええ、まあ確かに可愛いですけど…
…シュレリア様、これ、よく作るんですか?
シュレリア: 前は作ってたかな。 今は忙しくて、なかなか作れなくて…
久しぶりなんでちょっと自信ないんだけど… 食べてくれる?
ライナー: もちろん。それじゃ、いただきます!
シュレリア: ……どう?
ライナー: …美味しいんですけど、なんていうか… 懐かしさを感じますね。
えっと、これは…お子様ランチか。
シュレリア: お子様ランチ…?
ライナー: はい…うわぁ、昔、まだ親父が笑顔を向けてきてくれた頃のこと思い出しましたよ…。
シュレリア: 何にしても、美味しかったのよね?
ライナー: あ、ああ、美味しいです。