ミシャ:私、クレセントクロニクルにいた頃と比べると本当に変わったわ。 自分でも驚くくらいにね。
ライナー:へえ。例えば?
ミシャ:うん。あの頃ってさ、前にも言ったと思うけど、自分の自由第一だったのよ。
ミシャ:だから自分の自由が一番、それ以外はもうどうだっていいとさえ思っていたわ。
ミシャ:正直な話、最近までずっとそんな感じだったんだけど・・・。
ミシャ:今は、色んなことを考えられるようになって、自分でもビックリするほどよ。
ミシャ:・・・ねえ、ライナー。 もう少し、そっち行って良い?
ライナー:え?ああ、良いけど?
ミシャ:う、うん・・・えへへ、こうやってライナーと話が出来るのって、嬉しいな。
ライナー:そうか? まあ、これくらいで喜んでもらえるならお安い御用だよ。
ライナー:でも、話しくらいだったら普段いくらでも出来るだろ?
ミシャ:それってみんないる時でしょ。 それとはまったく別だし、違うわよ。
ライナー:そうか?何が違うんだ?
ミシャ:う〜ん、そうね・・・例えばこんな風にくっついてみたりとか?
ライナー:って、マジでくっつくのかよ!?
ミシャ:えへへ、こんなのみんないるところじゃ出来ないでしょ?
ミシャ:まあ、やっても良いけど、そんなことしたらオリカとシュレリア様を敵に回すことになるしね。
ライナー:て、敵って・・・もしかして仲が悪かったりするのか?
ミシャ:まさか。でも、普段こんなふうに私がライナーにくっついていたら、どうなると思う?
ライナー:・・・よくわからないけど、後が怖いような気がするな。
ミシャ:でしょ?だから、こうやって誰にも気にせず二人だけで話せるのが、嬉しくてしょうがないの。
ライナー:そ、そうか・・・でも、少しくっつきすぎなんじゃないかな?
ミシャ:ダ〜メ!今は私がライナーを独占できる、唯一の時間なんだからね。
ミシャ:ライナーがダイブする度に、どんどん強くなっていく自分が凄く嬉しいの。
ミシャ:特に今回の疾風迅雷なんか、もう最高よ!
ライナー:そのおかげで俺も助けてもらってるから凄く嬉しいよ。
ライナー:だけどさ、魔法の名前がやたらと凶悪だったり難しいのはどうにかならないか?
ミシャ:何言ってるのよ? かっこいいじゃないの。
ライナー:・・・ま、まあ本人がそういうなら、それもいいけどさ・・・。
ミシャ:それにしても、これでようやくわかったわ。
ミシャ:やっぱりライナーって、大人の女性よりもこのくらいの女の子の方が好みみたいね。
ライナー:あ、あのな・・・頼むからそれ、外で言わないでくれよ?
ミシャ:大丈夫よ。どんな好みだろうと、私がライナーを嫌いになることなんてありえないから。
ミシャ:それに小さい方が何かと便利なのよ。人前でくっついてても、あまり変な目で見られないしね。
ライナー:・・・限度を超さない程度に頼むぞ。後が怖いから・・・。
ミシャ:やっぱりライナーって大きい女の人の方が好みみたいね。
ライナー:だから、別にそういう俺個人の趣味は関係ないんだってば。
ミシャ:もう、そんな強がり言わなくたっていいじゃないの。
ミシャ:それに普通の男の子は大人の女性ってのに憧れるものなんだから、胸を張ってもいいのよ?
ライナー:男の子って・・・なんだか子ども扱いされてるみたいで複雑な気分だぞ。
ミシャ:あ!ってか、よく考えてみたら私の方がライナーより年上じゃない!
ミシャ:だったら遠慮無くお姉ちゃんに甘えてもいいのに。
ライナー:・・・俺の話、聞こえていないみたいだな。
ミシャ:あの服、KASYAだっけ? アレって服と言うよりは鎧よね?
ライナー:まあ、確かにな。 なんたって指先までガッチリ護られてるしな。
ミシャ:アレ着てる時ってさ、私、謳わないで普通に戦闘参加してた方がやくにたつんじゃないかしら?
ミシャ:こう、ライナー危なーい、とか叫んで相手を殴ったりするの。
ミシャ:謳いながら戦ったりとか出来れば、一石二鳥じゃない?
ライナー:武闘派レーヴァテイル、か・・・謳いながら相手を殴るって、なんか悪人っぽいな。
ミシャ:あのね、ライナー。 私そろそろ戦闘の時にYシャツ姿になるのやめたいんだけど・・・。
ライナー:え、なんで・・・って、なんでもクソもないか・・・
ミシャ:そうよ。いいかげん私、恥ずかしさの限界よ。
ミシャ:それに最近、その・・・い、色んな意味で体がマズイ方向に反応しちゃってるような気がするし・・・。
ライナー:えっと・・・それは、ちょっとマズ過ぎってことかな?
ミシャ:だから、本当にもう勘弁だって言ってるのに・・・。
ミシャ:・・・そ、それとも、どうにかなったらちゃんとその責任とか、取ってくれるのかな?
ミシャ:う〜ん・・・やっぱり、ライナーだけってのはおかしいかな?
ライナー:いきなり何の話をしてるんだ?
ミシャ:ほら、もんつきはかまのことよ。
ライナー:ああ、あれか。
ミシャ:そりゃ気になるわよ。 これ、どういう時に着るか知ってる?
ライナー:一応祭事用だとは思うけど、結構防御力とか強いからな。 戦闘の時にも役に立ちそうだ。
ミシャ:ふ〜ん・・・じゃあ、もしライナーがそれを着て戦うなら、私は白無垢でも着ようかしら?
ライナー:ど、どうしてそうなるんだよ!?
ミシャ:はかまが強いんだから、白無垢だって似たようなもんでしょ?
ミシャ:せっかくなんだし、良いんじゃない? みんな驚くと思うしね。
ライナー:そりゃ色んな意味で驚くだろ。 そんな恰好した奴らが戦ってたら・・・。
ミシャ:あ〜あ、なんかだいぶ夜も遅くなってきちゃったわね。
ライナー:そうだな。そろそろ眠くなってきてるんじゃないか?
ミシャ:う〜ん、そうね。それじゃ、変身!!
ライナー:うわぁっ!?
ミシャ:さてと、準備完了。
ライナー:いきなり変身するなって。ってか、なんでシープスイーツに着替える?
ミシャ:だって、これだったら話しててそのまま寝ちゃったとしても平気でしょ?
ライナー:いや、俺もそろそろ帰るから・・・。
ミシャ:いいじゃんいいじゃん、泊まって行きなよ〜。
ライナー:普通はそれ言うの逆だろ?ってか、なんかミシャが言うと凄いシックリ来る気もするけど・・・。
ミシャ:もう!なんでそう期待はずれな返し方ばっかりするのよ!!